当時、私は18歳でした。中学、高校と進学したあと、地元の隣町の飲食店に就職して、一人暮らしをしていました。

なにかやりたいことがあるわけでもなく、ただなんとなく、卒業したから働くという理由で。【公務員婚活110番】真剣な出会い

それでも、社会人になってからは、お金も時間も自由になることのほうが多くて、毎日充実はしていました。

そんな時、職場のSに食事に誘われて、とあるお店に行った時のことです。

たまたま入ったそのお店に、見覚えのある男性がいました。同じ中学の2つ年上の先輩でした。

最初は気がつかずに、食事を終えて店を出たとき、Sさんに「おぼえてた?」と言われました。

私は、やっぱりそうだったんだと思いました。Sさんも同じ中学の先輩だったのです。

後日、またそのお店に行ってみると、今度は彼の方から声をかけてきました。彼も私のことを覚えていたのです。

そこから、急激に距離が縮まって、二人で海に行ったり、食事に行ったりはしていましたが

なかなかそれ以上距離が近くなることはありませんでした。

その頃にはもう、彼の事が大好きになっていました。

そんなある日、彼から突然、「しばらく連絡もとれなくなるし、会えない。」

と言われました。話を聞くと、彼は職場のオーナーに見初められて、オーナーと新店舗の開業を県外ですることになったそうです。

「自分ももっと腕を磨きたいし、開業の準備や打ち合わせでほとんど休みもない。次に戻ってこられるのは一年後」

などと聞かされました。その後は、あっという間にその日が来てしまい、まともな話もできないまま彼は行ってしまいました。

つらくて、寂しくて、何度泣いたかわかりません。彼にとっては、自分は必要な存在ではなかったのかもと思う日々でした。

2ヶ月頃たったある日、いつものように仕事を終えて店の外に出たときです。

彼が目の前のたっていました。一瞬、時間が止まったように感じました。

頭が真っ白になるという感覚を、この時初めて体感しました。

彼は「久しぶりに休みが取れたから、荷物取りがてら帰ってきた」と言いました。

嬉しくて嬉しくて、その日の夜は二人で食事に行きました。

ところが、その食事の席で、些細なことから大喧嘩になってしまいました。

最後は私が店を飛び出して、彼とは気まずいまま、それっきりになってしまいました。

何年かたった頃、彼を引き抜いたオーナーとたまたまお酒の席で一緒になり、

当時の彼との一連の流れを話しました。すると、オーナーが

「あいつは君のことが本当に好きだったんだよ。だけど俺と仕事することが決まって、

長い間、君に寂しい思いをさせることを気にかけて、好きだって言えなかったんだよ。ごめんな」

何年も前に置いてきた片想いに、こんな真実があったと知って、私は泣きました。

思いは伝えておかないと、こんなにも後悔するものなんだと思い知らされました。

今は、彼も私も家庭を持って、幸せに暮らしています。

人生で一番、大きな恋愛でした。